テロワール
テロワールとは、ブドウが栽培されている土地条件や気候条件、時にはブドウの生産者など、葡萄畑を取り巻くすべての環境を総合したワイン用語です。
テロワールはもともとラテン語で『大地(テラ)』を表す言葉であったとされており、それが一人歩きしながら意味が発展して行き現在の特別用語となりました。各国語での訳語がないため、世界中で使われています。
距離が近くでも日照りや風向きが若干違うことがあり、その土地に個性をもたらしています。
ヨーロッパではラベルに地名を掲げるようにワインの品質基準にもなっており、当初はニューワールドの国々では軽視されていましたが、新しい付加価値創造のためにテロワールも重視されるようになってきました。
テロワールの構成要素
気候条件
気温
暖かい土地ほどブドウはよく育ち糖度が上がり、寒い土地だと酸味が多くなります。
しかしアイスワインや貴腐ワインという特別なワインを生んでいることも事実です。
また、昼夜格差も大きいことが望ましいとされています。
日照量
光合成を行う機能に十分な日照量が必要です。
多くも少なすぎてもいけません。
降雨量
こちらも微妙なバランスが必要です。
降雨量が多すぎると果実が大きくなりすぎて成分が薄くなってしまいます。
土地条件
地質
砂利質、火山岩質、石灰質、粘土質土壌などブドウの品種によりそれぞれ生育に向いている土壌が異なります。
例えば石灰質土壌はシャルドネやピノ・ノワールの生育に向いており、ブルゴーニュ地方の土壌もこの石灰質を多く含んでいる土壌となります。またスペイン・ヘレスの真っ白なアルバリサ土壌も有名です。
斜面の角度と標高・方位
光合成を行うためには日照量だけでなく均等に太陽光を得るには角度も大きな差別化の要因となってきます。
標高や方位も気候条件を大きく作用する要因となります。
水はけのよさ
多くも少なくもない水が重要です。
一般的には水はけがよいほうがいいブドウを生みます。
世界で一番のテロワール『ブルゴーニュ』
世界で一番有名なテロワールといえばフランス・ブルゴーニュ地方ですが、ブルゴーニュ地方は机上に富む地形のため畑ごとの天候や土壌の違いが顕著であり、たとえピノ・ノワールという単一品種で数多くのドメーヌがワインを作っても十人十色の違いが表れると言われています。(ブルゴーニュの土壌は石灰質を多く含んでいます。)
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イタリア語 | terroir |