英:sherry
仏:xeres
シェリーとは、スペイン・アンダルシア地方のカディス県ヘレス・デ・ラ・フロンテラをはじめとした3つの村(ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ,サンルカール・デ・パラメダ,プエルト・デ・サンタマリア)で造られているフォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)です。
ポルトガルのポートワインやマディラワインとともに世界三大フォーティファイドワインとして知られています。シェリーには様々なタイプものがあり、一例としては酒精強化後、産膜酵母の影響で熟成させたフィノと、高めに酒精強化させて熟成させたオロロソなどがあります。
国内や日本でのシェリーは辛口なのが特徴的ですが、それ以外では甘口のシェリーも広く愛されています。
シェリーの語源は、アラブ人がへレスを「シェリシュ」と呼んだことが語源とされています。
シェリーの主な種類
シェリーはスペインで名前のあるワインでは最も古く、フィノ、マンサニーリャ、アモンティリャード、オロロソなどの種類に分けられます。
イベリア半島最南端に位置するヘレス・デ・ラ・フロンテラを中心に、その周辺で造られていて、アルバリサと呼ばれる石灰土壌に育まれたパロミノ種とペドロ・ヒメネス種がフィノとオロロソのフルーティーなベースワインになります。そのベースワインにフロールと呼ばれる産膜酵母が繁殖しワインの表面に皮膜を生じさせ、フィノに独特の香りを生み出します。
シェリーはソレラシステムにより貯蔵熟成されます。これは樽に入った熟成ワインに新しいワインを順次ブレンドしていくという方法で均質なワインに仕上がります。
またヘレス産地の3都市は大西洋からの距離や気候などがわずかに異なっており、「プエルトのフィノ、サンルーカルのマンサニーリャ、ヘレスのオロロソ」といわれています。
また一般的なシェリーの見分け方には、
一般的にはフロールが綺麗についたものがフィノ、
その後フィノを熟成したものがアモンティリャード、
そしてフロールがつかずに熟成させたものをオロロソ
といったような表現がなされます。
辛口のシェリー
極甘口のシェリー
甘口のシェリー
甘口のシェリーとは辛口と極甘口をブレンドしたもので、特にイギリスで人気があり、ブレンドする辛口/極甘口の種類によって、ドライ、ミディアム、ペイル・クリーム、クリームなど、様々なタイプに分けることができます。