有機栽培とは、科学的に合成された科学肥料や除草剤、殺虫剤、抗菌剤などの農薬(ボルドー液を除く)を一切使用せずに自然の状態でブドウを栽培することです。
規制が厳しい順から「ビオ・ディナミ」、「有機栽培」、「リュット・レゾネ」となり、これは中間に該当します。
1991年よりEUの中で規定され、農作物の作付け前2年、作付け後3年以上経過しなければ有機栽培とは認められません。
有機栽培を行う上での環境づくりが重要とされ、ブドウ樹の下に様々な植物を植えることで昆虫や微生物、さらに鳥までを集めて病気や害虫の発生を防ぎます。(または、自然的な土壌づくりから微生物環境を作ります。)
公的機関に有機栽培の認証を許可されるためには、前述したように最低でも作付け前2年間を無農薬で土づくりをしなければいけないことや、また有機栽培には輪作や緑肥、堆肥など様々な手法を用いる必要性があるため、どうしてもコストや手間がかかってしまいます。
しかし、だからといって合成農薬を使用して葡萄を栽培した場合は、害虫や雑草などの被害にはさらされにくくなりますが、ブドウそのものに人体に有害な成分が含まれてしまう危険性があります。
そのため実際には有機農薬を使用するだけ、あるいは合成農薬を使用しないというだけの有機栽培も多く行われています。
なお、有機栽培で造られたワインを有機ワイン、またはオーガニックワインといい、日本では「有機農産物加工酒類」と表記されます。
[英語]organic farming
[フランス語]agriculture biologique
[イタリア語]agricoltura organica