英:Marsala
マルサラとは、イタリアの地中海の中央部にある島シチーリアで生産される酒精強化ワインです。その始まりはイギリス人によって造られたもので、グリッロ種、カタッラット種、インツォッリア種から造られる白ワインが一般的でアルコール度数は15~20度程度とされています。
時には世界三大酒精強化ワインにこのマルサラを加えたものが世界四大酒精強化ワインと呼ばれることがあります。
マルサラワインにもタイプがあり、白ワインに「オーロ」と「アンブア」、赤ワインにに黒ブドウ種であるペッリコーネ、ネーロ・ダヴオーラ、ネレッロ・マスカレーゼを使用した「ルビーノ」と、大きく3種類のワインがあります。
マルサラワインの歴史
マルサラワインは偶然の賜物として生まれました。1700年代後半、イギリス商人ジョンウッドハウスはシチリア西岸部を航海中、アフリカ大陸からの風、シロッコを受けた悪天候に見舞われ、マルサラというシチリア西岸部の街に避難することになりました。ここのレストランで偶然飲んだワイン、これが当時イギリスで流行していたポートワインやマデラワインに似ていたため、イギリスで売れるのでは?と考えました。しかし、当時の航海は数ヶ月と長期に渡り、そのまま持って帰ってはワインが腐ってしまう、、、それではアルコールを添加してはどうだろうか?こうしてマルサラワインが造られ始めました。
酒精強化ワインの代表種としては、スペインのシェリー酒、ポルトガルのポートワイン、同じくポルトガルのマデイラワイン、そしてこのイタリアのマルサラワインが挙げられます。