カバとは、主にスペインのバロセロナ近くにあるカタルーニャ州ペネデス地方で生産されている白あるいはロゼのスパークリングワインです。
『カバ』という名前はスペインのカタルーニャ語で「洞窟」という意味で、通年で一定の温度と湿度が保たれる洞窟内がスパークリングワイン造りに適していたため名付けられました。
製造方法についてはシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵という製法で製造され、二次発酵から口抜きまで最低9か月の熟成が義務付けられています。
カバは別名『スペインの至宝』とも言われており、非常に高品質なのにも関わらずコストパフォーマンスに優れるため、世界中のレストランや家庭で愉しまれています。
また、カバの中でも熟成年数によって、瓶詰後15か月以上の熟成表示のある『カバ・レセルヴァ』や、瓶詰後30か月以上及びボトル替えをしておらずヴィンテージ明記が義務付けられている『カバ・グラン・レセルヴァ』という上位のカバがあります。
なお、日本では「カヴァ」と表記されることもあり綴りも[cava]なのですが、スペインでは[va]を『バ』と発音するため、「カバ」が正確です。
ギリシャのテーブルワインのクラスの一つにも『カヴァ[cava]』と呼ばれるカテゴリーがありますが、スパークリングワインのカバとは無関係です。
カバの生産地
国内の複数の地域で製造が許可されていますが、カバの生産地は95%以上がカタルーニャ州、さらにペネデス地方が国内生産量の90%を占めており、さらにペネデス地方の中でもサン・サンドゥルニ・デ・ノヤ地区が約75%以上を占めています。
カバを日本も含め大規模に展開している代表的な生産者としてはフレシネ社やコドルニウ社などがあります。
カバの原料となるブドウ品種
カバの原料として許可されているブドウ品種にはペネデス地方固有品種であるチャレッロ種やマカベオ種、パレリャーダ種などの土着3品種がありますが、さらに少量のマルヴァッジア種とシャルドネ種のブレンドが認められています。チャレッロ種はワインの骨格、マカベオ種は果実香、パレリャーダ種は香りの華やかさを形成するとされています。
さらにロゼにはカベルネ・ソーヴィニヨン種やモナストレル種やガルナッチャ種、ピノ・ノワール種をの使用が認められており、用いられるブドウ品種の自由さからスペイン国内のみで多種多様なカヴァが生まれています。
[西]cava